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焼酎は奥深い!

焼酎の種類と原料

焼酎は原料によって個性があります。1

原料による特徴を調べてみました。

★ ★★焼酎の種類★ ★

甲類・乙類

焼酎は酒税法により原料や製造方法の違いで大きく「甲類」と「乙類」に 分けられます。

甲類は廃糖蜜や麦などでを連続式蒸留器で蒸留されたものです。

ホワイトリカーと呼ばれ、殆ど無味無臭の焼酎です。アルコール分は36度未満です。 成分はほとんどアルコールと水だけです。

癖がないため、果実酒やチューハイなどカクテルベースに向いています。 商品としては 純 大五郎 など。

乙類は原料に芋・麦・米・穀類等を使用し、単式蒸留器で蒸留します。アルコール分45度以下のものです。 昔からの製法で造られている伝統的な焼酎です。

原料それぞれの香りと旨味があり、個性的な香りと風味が楽しめます。 この乙類焼酎を「本格焼酎」といいます。 熟成させる事によりさらに美味しくなります。

甲類、乙類という表記は等級のように感じられてしまうので、乙類の焼酎は「本格焼酎」と表示することを認められました。(昭和37年大蔵省令)

乙類の中で沖縄特産の焼酎は「泡盛」とよびます。

参考 日本酒造組合中央会。

 

★ ★本格焼酎のいろいろ★ ★

■麦焼酎

麦を原料とした焼酎。

口当たりが軽く癖がないのが特徴。麦特有のの香ばしさがあります。

長崎県壱岐が発祥の地で、米ではなく課税率の低い麦で造ったのが最初といわれ、400年以上の歴史があります。

壱岐産のものは濃醇な旨味のタイプ。中でも樽で長期熟成したものがあります。 大分産のものは軽く、甘みのあるタイプが多いです。

代表的産地…大分県・長崎県・九州全県

銘柄 兼八 山猿 中々 百年の孤独 兼八

注 銘柄は自分の飲んだものを中心に書いています。    他に銘柄はたくさんあります。

■芋焼酎

さつまいもと米麹、又はさつまいも麹から作られます。

一次仕込みで米麹を使い、2次仕込みで、さつまいもを使用するのが一般的です。

さつまいも独特の甘い香りと味わいが特徴です。

使用するさつまいもの種類や、麹によって、味や香りは様々です。

風味や甘みががしっかりしているので、水・お湯で割っても風味がとびません。

原酒・無濾過・初留取といった製造過程の違いでいろいろな風味が味わえます。

代表的産地…鹿児島県・宮崎県(鹿児島県・宮崎県にまたがる旧薩摩藩の地域) 東京都伊豆諸島

銘柄 伊佐錦 伊佐美 中村 晴耕雨読 一刻者

有名なのは3Mといわれる 森伊蔵 魔王 村尾 入手困難な幻の芋焼酎です。

■米焼酎

米と米麹から作られます。

香りや味わいは日本酒に近く、上品で飲みやすいです。

一口に米焼酎といっても、すっきりした味わいのものから、 濃厚な風味のものまで色々なものがあります。

代表的産地…熊本県・全国

熊本県・球磨地方で作られるものは特に、「球磨焼酎」として有名です。

銘柄 十四代秘蔵米焼酎 山せみ 鳥飼 野うさぎの走り

■蕎麦(そば)焼酎

そばを原料とした焼酎です。

ほのかに香る、そばの香りと、そば独特の甘さが特徴です。

そばと一緒に飲んだり、そば湯で割ったりして飲むのも粋な飲み方でしょう。 そば好きにはたまらない焼酎。

代表的産地…宮崎県・福岡県・長野県・北海道

銘柄 雲海 刈干

■黒糖焼酎

製造は奄美大島諸島に限られています。

黒糖(サトウキビの搾り汁を煮詰めてつくった結晶)と米麹でつくります。

黒糖を使用した酒類は通常リキュール類にあたり、税率が焼酎より高税率となります。 しかし、日本復帰前から奄美諸島で生産され、名物となっていたということで、大島諸島に限って特別に認可されました。

ラム酒のような香りと、まろやかな甘味があります。焼酎の中では最もウイスキーやブランデーに近い風味です。ウイスキーやブランデーのように樽で長期間貯蔵した物も売られており、まさに芳醇な香りと味わいがします。

甘い香り香、甘い味わいが特徴ですが、蒸留するので糖分はゼロで、さっぱりしています。 長寿有名だった泉重千代さんが黒糖焼酎を水割りし、燗をして毎日、晩酌をしていたというのは有名な話です。

産地…鹿児島県奄美大島

銘柄 浜千鳥の唄  紅さんご 長雲  れんと 里の曙 朝日

■泡盛

沖縄県下で造られる焼酎です。

米焼酎が国産米を原料とするのに対し、泡盛はインディカ米(タイ米)を原料とします。

麹は黒麹を使います。黒麹はクエン酸を良く出すため、温暖な気候でももろみが腐敗しにくい特徴があるからです。

他の焼酎がまず麹を発酵させ、そこへ原材料を入れて二次発酵を行うのに対して、泡盛は黒麹菌をタイ米に付けて発酵させ、それをそのまま蒸留するという方法がとられます。

黒麹菌、100%米麹だけで発酵させた日本最古の蒸留酒です。

芳醇で上品な香りとまろやかさが特徴です。

最近では軽いタイプのものも販売されています。

泡盛の中でも3年以上貯蔵熟成させたものを古酒(クース)といい、特別に扱われています。

古酒は琉球王朝時代に、中国や日本に献上品として珍重された王府の御用酒でした。 延々と受け継がれてきた伝統の古酒の熟成法は「仕次ぎ」といいますが、100年後にこの伝統を伝えようと「百年古酒」という運動も行われています。

産地…沖縄県 銘柄 瑞泉 久米泉 八重泉

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 出荷量の割合は?

出荷量を原料別に見ると、麦焼酎が約4割、次いで芋焼酎が約3割、米焼酎が2割弱、蕎麦焼酎とその他の焼酎で1割弱となっています。

最近では焼酎に飲みやすさを求める傾向も強く、ソフトでまろやかな風味のタイプのものも出てきました。

昔ながらのしっかりした個性のタイプのものを好む人も多く、好みで選ぶ時代になってきました。

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■(粕取焼酎)

清酒を作た絞りかす(酒粕)を原料にし、籾殻を加えて蒸留した焼酎です。

独特の「個性」がある焼酎です。

現在では吟醸酒を造る清酒蔵が増加したので、清酒粕をもとに、もろみを作り、これを蒸留するものが増加しています。

従来のくせのある粕取焼酎と違い、籾殻を使わずにに清酒粕でもろみを作り蒸留することで日本酒のような香りの高い粕取焼酎も出てきています。

ところで、 イタリアではワインを醸造する祭に残った葡萄の皮を発酵、蒸留しグラッパという酒を造ります。これは、まさにブドウの粕取焼酎です。

代表的産地…全国

■その他

原料として使われるものには トウモロコシ・コウリャン・キビ・ハトムギ・カボチャ・栗・胡麻・サトイモ・ジャガイモ・ニンジン・ナツメヤシ・シソ・ワカメ・海苔・マタタビ・ヒマワリの種、山芋、牛乳 などがあり、

本当に多種多様です。

「栗焼酎」・・・ダバダ火振 「紫蘇焼酎」・・・ 鍛高譚 「牛乳焼酎」・・・牧場の夢   などなど

★ ★芋焼酎の製造工程★ ★

①洗米・蒸米

芋焼酎といっても、いきなり芋を仕込むわけではありません。

麹菌を培養するための原料に米を使います。 焼酎造りのはじめは洗米して蒸す作業です。

②製麹 せいきく

蒸し上がった米を35~40度にさまして麹菌をまぶし、米麹を作ります。

③一次仕込み

米麹と水と酵母をタンクやかめに入れ、念入りに攪拌します。

25~30度くらいの温度を保ちながら、一週間かけて発酵させたものを「一次もろみ」といいます。 この「もろみ」の中で麹菌が米のでんぷん質を糖に変え、 その糖を酵母がアルコールと炭酸ガスに変えます。

④サツマイモの処理

サツマイモを洗いへたやや痛んだ部分を取り除き、蒸します。 蒸したあと粉砕する。

使ういもは、コガネセンガンというサツマイモが主流です。

⑤二次仕込み

一次もろみに、粉砕した、いもを入れます。

10日から2週間かけて発酵させると、麹菌の酵素がデンプン質を糖に変え、焼酎酵母がその糖をアルコールと炭酸ガスに分解します。

焼酎はこの二次もろみに使用する原料によって、芋焼酎、米焼酎、麦焼酎、黒糖焼酎などに分かれるのです。

これを「二次もろみ」といいます。

⑥蒸留

約10日ほど発酵させ、発酵の終わった二次もろみを蒸留機に入れて蒸留 します。

出てきた原酒はアルコール度数40度位有ります。

特に最初に出てくる部分のことを「初垂れ(はなたれ)」または「初留取り」と呼び、旨味成分が一番凝縮されたものです。

蒸留には2つの方法があり酒質を大きく左右します。

常圧蒸留

伝統的な本格焼酎の蒸留方法。

通常の大気圧で蒸留する方法です。

原料の特徴を酒質に反映させやすく濃厚な香りや味わいを個性とするタイプの焼酎が できます。

芋焼酎や泡盛などに多く使用されます。

減圧蒸留

新しい技術で蒸留機の内部の気圧を下げることによりもろみを40度位の低い温度で 蒸留できます。

各種揮発成分が少なくなるため、すっきりした軽い風味になるので、 淡麗さを強調した米焼酎や麦焼酎を中心に使用されます 。 大量生産ができる方法です。

⑦貯蔵

刺激的な香りを消し、味や香りに丸みを持たせるために貯蔵します。 貯蔵する際の「容器」で品質が変わります。

「かめ」を使えば柔らかく仕上ります。 「木の樽」なら樽が持っている芳香やコクが反映し、 木の香りが付いたり、琥珀色の焼酎になります。

⑧割水

原酒のアルコール度数を調整する作業です。

焼酎の割り水には、その地方のミネラル成分を含んだ良質の地下水が 用いられます。

割水して20~25度にアルコール度数を調整しますが、 原酒のまま出荷される物や、 数年間熟成させてから出荷される物も有ります。

⑨瓶詰め・出荷

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 豆知識

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■かめ壷仕込み

こだわりの焼酎の代名詞の「かめ仕込み」は昔ながらの製法です。

1次もろみや2次もろみをタンクでなく「かめ」に入れて仕込む事をいいます。

かめの呼吸作用や遠赤外線の影響により、焼酎をマイルドにさせる効果があります。

1次もろみや2次もろみをかめで仕込むことにより、 風味豊かで滑らかな味わいがうまれます。

「伝統手造り、少量かめ壷仕込み」というような表現が使われています。

また、かめで、3年、5年と「長期貯蔵・熟成」したものは味に丸みがありあります。 かめの大きさは一石から三石(一石は180リットル)で、かめを土に埋めることで、温度を一定に保つことができます。

ちょっと一言   かめ壷で仕込まれ、長期貯蔵された昔ながらの蔵元こだわりの本格焼酎は、やはり生産量が限られています。

品薄で数量限定で販売されることから希少となり、 飲みたくても手に入らないことから 「幻の焼酎」「プレミア焼酎」となります。

定価の何倍もする価格で取引されている最近の「プレミア」は異常と言える状態だと思います。

■麹の種類

麹菌には色々な種類が有りますが主なものには黄麹・黒麹・白麹の3種類です。

明治時代までは黄麹、その後黒麹、昭和になり白麹が使われる様になりました。

黄麹…主に清酒造りに用いられている麹菌です。 明治時代までは焼酎(泡盛以外)にも使われていましたが、 南九州の温暖な地ではもろみは腐敗しやすく、 焼酎のできばえに、出来不出来の差がでてしまった。といわれています。

黒麹…沖縄(琉球)で泡盛造りに使われていた麹で、 クエン酸を多く含んでいるため、 温暖な気候でももろみの腐敗防止の助けとなるので、 明治の中期ころから芋焼酎造りにも黒麹が使われるようになりました。

黒麹を使うと甘味とコクの有る焼酎ができます。

白麹…大正初期に黒麹菌の突然変異種として偶然発見されたものです。 昭和に入ってからは本格焼酎造りの主流として定着しています。 白麹菌は黒麹菌に比べ、酵素力が強く、 でんぷんを糖化する力が大きいです。